読者の必要性から考古学の文献を効率良く探せる書。考古学に携わる研究者、学生、興味を持つ方必携の画期的な目録。
学問を追求するのに欠かせないのが研究史である。これがなければ、どんな発見やアイデアも砂上の楼閣になりかねない。研究史の充実が求められるのは、研究の到達点を保証するからである。最新の考えは、新しい部類の論文に反映されるのが通常の在り方であり、本書の目録はその手引きとなるものである。
考古学を手掛けた筆者は、駒澤大学と立正大学の研究室に籍を置き、発掘調査や資料収集のため列島を縦走した後、秋田県に奉職する身となった。地元の研究雑誌は無論、在京当時に交流のあった先生や知友の記念誌・雑誌に多くの投稿を重ねてきた。考古学人生50年の凝縮された軌跡でもあり、そこには人との出会いがあった。
本書では今から30年余りの研究論文や論稿を扱っており、しかも限定されない分野での広角な範囲が対象である。全国各地の発掘調査や博物館業務に携わる研究者にとって、必携の書籍であり、考古学専攻生にとっては、文献を効率良く辿れる水先案内人の役割を担う。昨今のデジタル化した情報では味わえない、古典的で考古学研究の水準が辿れる待望の書籍である。
発行年月 | 2024年12月 |
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著者 | 利部 修 編 |
頁数 | 172頁 |
備考 | 四六判 並製 |
本体価格 | 2,000円(税別) |